日曜日, 12月 23, 2007

レイモンド カーバーもびっくり/塩鮭が川を登ると生鮭に--

暮れに塩鮭の切身を何枚かいただいた。
骨を抜いて薄く切り、マリネにしてサラダに添えたら、
老母が「あら、サーモンね」と言う。
網で焼いて、ご飯と出すと、
「おいしいシャケね」と言う。

(おんなじだってば--)

わたしが主婦になりたての頃(つまり、25才前後のことね)
店頭で「きょうは、シャケが安いよーっ!」
と叫んでいる魚屋のご亭主に、
うんちくを傾けたことがある。

「ねえ、おじさん。
塩鮭って、海にいる時に捕ったもので、
生鮭は川にいる時に捕ったものなんでしょう?」 

「!!------- ??」

彼の開いた口は、しばらくそのままだった。

「まあ、いいわ。
わたしの鋭い洞察に感心したので、
何も言えなかったのね、きっと---」

そう思ったまま、
誤りを訂正されるまでの数年間、
わたしは幸せに暮らした。

ああっ! 恥ずかしい!

ろじナス、という物が時折八百屋に出ている。
”ろじ--”とわざわざいうからには、
それはナスにとって何か良いことなのにちがいない。

例えば、ナスはあまり陽があたらない方がいいとか--

わたしはすぐに映像がまぶたに浮かぶ方だ。

両脇を塀に囲まれた陽のあたらない狭い道路で(これ、”ろじ”ネ)
誰かがしゃがんでなすを摘んでいるのが見える。

”狭い所で摘むのは大変ネ!!”
--なんて八百屋さんに言って、キョトンとされた事があった。
ロジって「路地」だと思っていたのよね。「露地」ではなくて。

オオーッ,主よ!!

木曜日, 12月 20, 2007

朝礼台に「礼!!」ってする??

数週間前のこと。
何人かの女友達と箱根に行ってきた。

ひと風呂浴びた後、
今は仕事をやめて家でのんびり生活している仲間の一人が、
「さて--」と立ち上がり、ラジオ体操を始めた。

「あら、いいじゃない、健康的で--」
と冷やかして見ていると、
突然、両腕を脇に締め、45度の礼をしている。

「なあに--それ??」--と聞いたら、
「朝礼台に向かって”礼”ってするんじゃない。
体操のはじめと終わりはするの。”礼っ!”」と
自分で自分に号令をかけている。

「え-っ、そんなこと、誰もしないわよ---」
「第一、朝礼台なんてないじゃあないの---」
「小学校のうちだけすればいいのよ---」
--と口々に言われているのに、
「何言ってるの。するって決まっているのよ。
”礼”ってしないと、締らないじゃあないの」と言う。

---そうかなあ??

話がちっとも噛み合ないけど、みんなで大笑い--でした。

水曜日, 12月 05, 2007

Woodman @ KUROBE

My soul will go and through my skull and the space
when touching matter made me to be emotion,
and reach to the cause at once.

That is my own private path after that.
It will not need to the legal procedure or reservation to go again.

A few years ago, I watched TV.
There was one old woodman who lived in the mountain
@ KUROBE (North area in Japan)
He was a good woodman and have a lunch alone.
One day he had an idea.
"---It is spare myself to get down the ladder when the lunch time.
Let have it on the tree--"
But he thought much more.
"--It is not interest to have it as normal.
let hitch my legs a tree and top down and eat with chopsticks"

He was going to be good acrobatics day by day.

I think after watching this program,
there are unique synapse's system in his brain.
This matter moved me to be release.

I have remember that scene again and again till now.
If you'll find the strange old woman is climbing the tree
@ KUROBE area or TANZAWA area.
Maybe, it'll be me.


「黒部の杣人」


「感動」ってこんなことだと思う。

花火のような衝撃--
「わあ!びっくりした!」「えっ!! ほんとう??」
こんなドキドキが、
わたしの頭蓋骨を突き抜け、大気圏を突き抜け、
その感動を引き起こした対象に走って行く。
それはもう、わたしの専用道路。

当然その後は、何の予約も手続きもいらず、
行きたい時に、すぐそこに行ける。
そう、一度感動したら、二度も三度もおいしい。

何年か前にTVで見たのだが、
黒部かどこかの山中に住む、年老いた木こりの得意技。
大きな木の上部を伐採している時は、
昼どきに地面におりて行くのがおっくうだ、という。
そこで彼は、樹木の上にあがったまま弁当を使うことにした。
でも、ただ、食ったんじゃあ、能がねえ--(そうかなあ?)
そこでひとひねり。

そうだ、逆さまになって食うぞ!!

彼は足を”ハ”の字に広げ、つま先を枝に引っ掛けて逆さまになった。
そして、
はしを使って弁当を食べる。逆さまのままで。

日ごとに上手になっていくそうだ。

TVに映るのは、赤銅色に陽焼けたしわだらけのおじいさん。
だけど彼の瞳の中には、12歳の男の子が飛び跳ねていた。

彼の長い人生の中で起きた「何か」と、
彼の中の「何か」が、触発し合って
こういうことを思いつくような独特のシナプス構造を営々と作り出し、
そして、何ら邪魔するものも無く実行に至らせたのだろう。

わたしの胸の中でも何かが飛び跳ねるものを感じた。

何年たっても、くりかえし、くりかえし、
思い出されることのひとつです。

もし、この先、
黒部か丹沢辺りで、
変なおばはんが木にしがみついていたら、
それ、きっとわたしです。
(わたしも、ちょっとやってみたいもの)