日曜日, 6月 28, 2009

ユーミン、こける too

今日も朝から絶え間なく雨が降っている。

夕方にGaryがお店に現れた。

雨の中で小さな虹を見つけた時のように、
少しさわやかな気分になってもらいたいと思い、
6月15日にこのblogに載せたSteven の写真、”Image of June"を開いて見せた。

ついでに「短いpoemも、あるのよ--」と言ったら、
「日本語で読んで」とリクエストされたので、
添付したユーミンの歌詞を日本語で読み、
ついでに歌ってしまった(うわーっ、なんてことを!!)

そして、English ではなく、Mayumi-English--/俗に、マユミングリッシュと言われています、はい/に訳して聞いてもらった(below)

----「6月は 青くけむって、
何もかもにじませている。
雨の Station、会える気がして
いくつ 人影 見送っただろう」


---In June, its raining.
---its misted with blue and oozed with every thing--
---I felt I'll see someone I love--
---How many figure I saw off at the Station, but I could not---etc.

わたしの訳し方が無味乾燥で、
情緒も色気も不足だったのでしょうか?
(---ですね)

彼は言った。
「渋谷の忠犬ハチ公みたいだね」

Exactly!!
わたしの頭に、意味もなくぼんやりかかっていた水色のロマンチックなベールが、
伸ばされた竹竿で、ヒョイとすくい取られたようだった。
わたし、爆笑止まらず。そこで作ってみました。

無題
細雨籠馬場
店如金魚鉢
雅梨来詩開
臨之宣精髄
我爆笑不止
如河馬小便


6月は 青くけむって、何もかもにじませている。
雨の Station、会える気がして
いくつ 人影 見送っただろう。


Picture by Steven Morin

火曜日, 6月 23, 2009

漱石と太宰/Souseki & Dazai

Picture by Stephen.Livovith of Blue Parrot

今年は太宰治の生誕100年だそうで、おなじみの頬つえをついた彼の物憂げな顔写真が、新聞や何やら、いろいろなところに登場している。

太宰治といえば数年前、お店で外国の婦人同士が Japanese Literature Section の前で太宰の話をしていた。
こんなふうでした。
「あなた、ダザイ読んだ?」
「エッ!、ダサイ?」
「ダサイじゃあないのよ、ダザイよ。ダサイは not coolのことよ。」
        (blog/2006/ March Title/「負けたわ」)

太宰が書いた物を読んだり、心中事件を何回か引き起こした事ことを見れば、さぞかしたくさんの悩みを溜め込んで苦しんでいたのだろうと想像できる。ところが、三島由紀夫に言わせるとこうなる。
「太宰の悩みなんか、冷水摩擦をすればなおるよ」。そうかぁ。生前の太宰に知らせたかった。

ついでながら、夏目漱石は1867年2月9日生まれなので、今年は生誕142年。(半端な数字ですが--)
彼は30台前半に初の政府給付留学生として英国に足掛け3年滞在した。ところが留学先のロンドンで、英国文明との齟齬を味わい、英文学研究への挫折やら妻からさっぱり手紙がこなくて寂しい--等等をきっかけにして神経衰弱になった(当時の判断なので正確ではないのだろう。今では気分障害、統合失調症、または混合だったであろう、ともいわれている)。「夏目、狂う」とうわさが日本に流れたり、精神科の医者自らが転地療養を段取りしてくれたり、と、かなり深刻だったようだ。資金の不足な中、昼食代を削って買い求めた古本はなんと500冊にもなったという。古本の山に囲まれて「孤独で不確かな自己存在」という亡霊と四六時中顔をつきあわせ、誰ともつきあわず、暗くて寒い部屋で水ばかり飲んでムキになって勉強していたのだろう。家主は漱石が灯りをつけない真っ暗な部屋で泣いているのを何度も聞いている。
  
無題
金様哀乏寒
乾母籠焦燥 
涙流如黄河
哀切止縲縲 
独寂寞想君

「嗚呼、夏目の金ちゃん(彼の本名/金之助)がそんなつらい想いを---」と、彼を恋するわたしは胸が傷む。
時間と空間を超越できさえすれば、SwiftでもAustinでも何でも、お望み通り差し上げられるのになあ--.

しかし、その当時、誰かがこんなことを言ってたそうだ。
「夏目はロンドンで本にばかり金を使わないで、もっと社交に金を使うべきだった。そうすれば神経衰弱になんかならないですんだ筈だよ---」

前回blogに引き続き、これもまた脱力感で膝がカックンとなってしまいそう。そういう問題かなア~と。
漱石と太宰、二人がなんて答えるのか聞いてみたいところだ。

上の写真は漱石が27=28歳の頃のもの。
もらわれてきた子犬のような目をして、何ともいたいけな感じだ。彼はこの後、松山に行っている。
左の写真は、1901年2月2日漱石がロンドンに滞在中、下宿先の主人と連れ立って見に行ったヴィクトリア女王の葬儀の様子。
漱石の背が低いため葬儀の行列が見えないので下宿屋の主人は彼に肩車をしてあげた、ということだ。
(Picture by " The Guardian Century"---漱石が、ここにいる可能性があるので目を凝らしているのですが--)

木曜日, 6月 18, 2009

Exactly!! But---こけそう


「 Keep Right 」Yes, I will. but--。

外国人の知り合いに、破産/倒産した、またはしそうな会社を相手に仕事をしている人がいる。仕事の内容はよく分からないが、とにかく屋台骨の傾いた会社に破産の情報を伝えに行くそうだ。
行った時、何と言うか、というと「皆さん、ニュースです」。
---こう言う、と彼は言っていた。

別の外国人がいる。
彼は大事な自分のカメラを色が褪せた、たいそう古ぼけた布にくるんでおく。
その布があんまりボロッチィので「何故こんな布でくるんでおくの?」と聞いたことがある。
するとこう言った。「こうしておくと、泥棒がこれを見た時 ”嗚呼、これはとても汚いキレです。きっと悪いものが入っているのでしょう”と思って、盗らないよ」
「そっーかー」

お店で本を書棚におさめている時、韓国の若い女性がわたしに本の説明をしてくれました。「マユミさん、この本は ”わたし、男だったんですけど、女になってみました”---という本ですよ」。どれどれ??と手に取ってみたら、Gay Study の本でした。

これらを聞いた時は、生暖かい春爛漫の昼日中、伊豆かどこかその辺りの屋外で足湯を使っているような、
なんとも言いようにない脱力感でこけてしまいそうになった。
ユルユルで、なんだか、いいな。
Sponsor of the picture is Gary.W


尚--この写真は地球儀ではなくて実写です。地図と同じ色をしているのでびっくり!初めは刻みネギの乗っかった鯵のタタキかと思ったけど---。
こうして見ると、地球って大きいのか小さいのかわからないのですが、
なんだか、ゆっくりと深い息をして、ぐっすり眠っている大きな獣のようにわたしには見えるのです。

携帯電話の画面をゆびさして、「ここは今昼で、ここは夜」--と、いつも地球の実況中継を見せてくれるGaryが、メールで送ってくれました。
不思議なことに夜も昼も、画面の右から始まって左にいくのね。

月曜日, 6月 15, 2009

A Image of June



6月は 青くけむって、何もかもにじませている。
雨の Station、会える気がして
いくつ 人影 見送っただろう。作詞ユーミン


Picture by Steven Morin