水曜日, 11月 15, 2006

弁慶がシクシク泣いていた?

「秋」で思い出すことは「体育祭」
高校生の時は、創作ダンスを披露するのがならいで、その年の曲は「詩吟」でした。
実はミッションスクールなので長いベールと十字架、くるぶしまでのスカートを着けたシスターが何でもなさる。
この時はシスターが校庭の壇上で詩吟をうなった。
「べんせい---しゅくしゅく---よる、かわを---わたるーうう----」---という歌詞でした。

広い校庭のまん中で、白い体操着に制服の長いスカートをはき片手に扇を持った裸足の200人近い女子高生(女子校なので--)が、
足のうらを地面から離さずにズーッズーッと引き寄せて次のポーズへ-----。そして途中でいきなり横を向いて、扇をパッと開く。
こういう舞踊でした。

この歌を初めて聴いた時、わたしは内容を次のように想像しました。
----時代は鎌倉時代(多分ね)。 天下に大事件があって、強面の弁慶がシクシク泣くはめになったが、根が気丈なのでどうやら気を取り直し、夜になってから川を渡って逃げ失せた時の歌だ----と。もちろん、字も意味もわからないママにね--
だけど、この晴ればれした秋の空の下、なにが悲しくてこの曲を選んだんだろう--。
わたしが勝手に想像したこの内容は再検討はされずそのままわたしの頭の中に冷凍保存された。つまり3/1世紀以上の長期保存。

今、ブログを書くにあたって電子辞書で調べたら、この踊りは剣舞で,
「べんせいしゅくしゅく---」とは「鞭(むち)を打つ音が粛々(しゅくしゅく)と----」という意味だった。

なあんだ、弁慶のはなしではなかったのね。

女子高生200人がドスのきいたライブの詩吟をバックに、足をずりながら練習している、
これだけでも相当な異空間なのに、その周りを、長くて黒いベールを頭に被りベージュ色の裾を引きずる修道女服、そして銀の十字架のペンダントをつけた背の高い外人のシスターたち(教師です)が、「誰かさぼっていやしないか??」---と見物がてら、粛々と歩き回っていました。----はい、その対象のひとりはわたしでしたが。

0 件のコメント: